ゲームデザイン論(企画実践)

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中山未来ファクトリーでは,2020年度春学期の全学体験ゼミナールとして,「ゲームデザイン論〜先端技術が生み出す新しいあそび〜」という,大学1・2年生向けの講義を実施しています.

6月23日,30日,7月7日,14日の4日間は,株式会社オカキチの岡田茂さんによるファシリテーションのもと,ゲーム企画を実践する体験型講義を実施しました.

岡田さんは,ゲーム開発会社であるセガ社にて,日本国内のみならず海外各地を拠点としながらアートディレクターやゲームディレクターを歴任されました.また,マイクロソフト社においてXboxおよびXbox360向けゲームのプロデューサーをされたり,マーベラス社においてプロダクトマネジメント統括を行うなど,ゲームデザインやディレクションに携わられてきました.現在は,岡本吉起さんの会社であるオカキチにて,取締役をされています.

この企画実践では,学生を10チームに分け,チームごとに新しいゲームの企画案を考え,その面白さを伝えるということを実践してもらいました.
1日目は,オンラインでのグループワークを行うために使用するツールに慣れてもらう回とし,Zoomで音声を聞きながら,Muralというオンライン付箋ツールを使う練習を行いました.
2日目は,既存のゲームの中からオススメ逸品ゲームを選び,それの何が面白いのか?ということを因数分解しながら言語化するというワークを通して,面白さの分析と言語化の練習を行いました.
3日目は,ゲームの因数分解に加え,因数の組み合わせ方を変えたり,新しい因数を加えたりしながら,新しいゲームのアイデアを考え,以下の項目を含めた原案書を作成してもらいました.
・ ゲームタイトル
・ 概要:ゲームのジャンル,ターゲット,プレイ人数,プレイ時間など
・ キャッチ:このゲームの内容を簡潔に表す言葉
・ コンセプト:このゲームの新しさや価値
・ 特徴/ウリ:コンセプトを達成するための具体的な方法

4日目は,各チームが企画したゲームについて,原案書を見せながら発表してもらいました.
ゲームの体験方法を重点的に考えているチームもあれば,ストーリーやルール設計を作り込んでいるチームもあり,チームごとに個性が表れていたように思います.どのチームの発表からも,メンバー同士で密に議論を重ね,面白いゲームを考えようとする姿勢が見て取れました.
発表が終わった後は,教員やスタッフが,それぞれ気に入ったゲーム企画を挙げながら講評を行い,ゲーム企画の面白い部分や,可能性を感じる部分,もう少し議論したい部分などを共有しました.講義の終了後にも残って岡田さんや教員と議論を続けている学生もいました.

学生たちが考えたゲーム企画は,ゲームデザイン論のWebサイトにて一部紹介されているのでご覧ください.

日時

2020年6月23日, 30日, 7月7日, 14日 16:50-18:35

主催

東京大学情報学環中山未来ファクトリー

参加者

大学生 53名

関連URL

ゲームデザイン論Webサイト:
https://sites.google.com/view/gamedesign2020/

執筆者:阪口紗季(東京大学大学院情報学環・特任研究員)



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