ゲームデザイン論 2022(講師:岡本吉起 先生)

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中山未来ファクトリーでは、2022年度春学期の全学体験ゼミナール「ゲームデザイン論」という大学1・2年生向けの講義を2019年度から実施しています。これまでCOVID-19感染症対策からオンラインで実施してきましたが、今年度は対面で実施しています。

4月14・21日はゲームプロデューサーの岡本吉起さんをゲスト講師としてお招きし、講義を行なっていただきました。岡本さんは、公益財団法人日本ゲーム文化振興財団で代表理事を務める他、OKAKICHI SDN. BHD.のディレクターとしてマレーシアを拠点にゲーム開発に携わられています。「ストリートファイター」や「バイオハザード」シリーズなどの著名なゲームをはじめ、コンシューマーゲームだけでなく、スマホアプリ「モンスターストライク」などスマートフォンで体験するゲームの開発にも参加されています。岡本さんの実体験を元に、ヒットするゲームを生み出すための工夫やゲーム作りにおける組織論について講義していただきました。

最初に、ゲームの面白さの指標として「聞いて面白い/見て面白い/遊んで面白い/繰り返して面白い」の4つの指標を掲げられ、実際にゲームを体験した時に面白いのは自明としながら、企画段階から面白いと感じさせることを重要という事や、1番最初に世に出た商品がシェアトップをとれる1番手の法則や、1番手になれずとも1番手のやり残した事を分析して作り出す2番手の法則といった、ゲームだけでなく研究領域にも応用できる方法論の視点について講義していただきました。
また、ゲームを作り始めてから扱うテーマの知識を身につけるのではなく、常に様々な分野の情報を取り入れて議論出来る状態を準備しておくといった岡本さんの努力や、そのための方法論として本を6冊並行して読むなどの方法論についても教えていただきました。合わせて、岡本さんはゲーム制作だけでなく自らゲームに課金する事で、課金する人の気持ちを知るといった、本を読む事で得られる知識だけでない体験する事で得られる経験知の重要性についても語られていました。

講義の合間には、SlidoというWebサービスを利用しながら学生の質問に回答してもらいました。講義後も学生からの口頭質問に答えていただき、ゲームを作るだけでなくゲーム業界の先輩として人生相談にのってもらう学生もいたのが印象的な講義でした。

日時

2022年4月14日・21日(木) 16:50-18:35

主催

東京大学 大学院情報学環 中山未来ファクトリー

関連URL

ゲームデザイン論2022 ウェブサイト
岡本吉起さんYoutubeチャンネル

執筆者:伊達亘(東京大学大学院情報学環・特任研究員)



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