ゲームデザイン論 2023(講師:安原広和 先生)

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中山未来ファクトリでは、2023年度春学期の全学体験ゼミナールとして、「ゲームデザイン論」という大学1・2年生向けの講義を実施しています。

5月18・25日は「ゲームとあそび」と題して、ゲームデザイナーの安原広和さんをゲスト講師としてお招きし、講義を行なっていただきました。

安原さんは、セガ・エンタープライゼス社のゲーム「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の生みの親の1人であり、NaughtyDog社や北米バンダイナムコ社、北米任天堂を経て、現在Unity Technologies Japan合同会社にて教育関連事業に携わりながら東京工科大学メディア学部の特任准教授をされています。

2日間の講義ではゲームを作るテクノロジーに関して、ご自身の経験を交えながらご紹介いただき、ハードウェア、ソフトウェアの話だけでなくゲームを楽しいと感じる人間の心理的な側面についても触れる内容となりました。冒頭でこれまでのお二人の講義をラップアップするような内容ですとおっしゃっていた通り、とてもボリュームのある聞き応えのある内容となりました。

1回目の講義では、ゲームデザイナーの仕事を中心にゲームの作られていく様子を紹介していただきました。特に初期のハードウエアでは限られた性能などの制約の中で面白いものが生まれていき、性能の向上とともに新しさや楽しさが増えていった様子をご紹介いただきました。またご自身の体験談として、アメリカのウォルトディズニーでのエンターテイメントに対する真剣な開発姿勢、想像を超えた潤沢な開発環境など遊びを開発する環境としてとても興味深い例をご紹介いただきました。

2回目の講義では、業界標準とも言えるほど普及した開発ツールUnityの紹介から、ゲームがとても作りやすくなったお話、その中で面白さを見つけ作っていくということに対し、人間の心理的な観点でのヒントを多くご紹介いただきました。ゲームという遊びは対話的な楽しみであると定義して、機器や環境の発展をしつつもプレーヤー、ヒトを楽しませることを中心に考えることでゲームデザイナーの視点を示していただいた講義でした。

日時

2023年5月18日・5月25日(木) 17:05-18:35

主催

東京大学 大学院情報学環 中山未来ファクトリー

関連URL

ゲームデザイン論2023 ウェブサイト
あそびのデザイン講座

執筆者

倉本大資(東京大学大学院情報学環・特任研究員)



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