東京大学 本郷キャンパス 情報学環本館地下1階
東京大学情報学環 オープンスタジオ
東京大学制作展Beginning 2025 あることないこと
アーカイブ 2025年07月14日(月)
7月4日から7日までの4日間「東京大学制作展Beginning 2025 あることないこと」が開催されました。
東京大学制作展は、多様なバックグラウンドを持ち、専攻や興味関心の異なる学生たちが集うテクノロジー × アートの展示会です。作品制作に加えて企画から運営までを学生が行っており、今年で27回目の開催になります。
この度開催する制作展2025 Beginningは、これまで制作展EXTRAとして親しまれてきた夏の制作展の名称を改めた展覧会です。EXTRAは当初、11月に開催される本展を補完する位置づけでしたが、近年は新年度のメンバーが初めて手がける展示としての意味合いが強まっており、その出発点となる思いを「Beginning」に込めました。
制作展2025 Beginning のコンセプトは「あることないこと」でした。
あること、ないこと。私たちは世界のすべてを、この二つの包括的な概念に分類してしまいたくなるものです。知覚できること、知覚できないこと。想像できること、想像できないこと。
その区分は果たして完全で絶対的なのでしょうか。その外にあるもの、間にあるもの、それらを行き交うもの。「あることないこと」という言葉に向き合ってみると、私たちが信じてきた世界の輪郭は、少しだけ不確かで、不完全なものに見えてくるかもしれません。
個々の作品が表現する「あることないこと」を通して、自分の「あることないこと」にも目を向けてほしい、世界の「あることないこと」を一緒に考えてみたいという願いのもと、このコンセプトを掲げました。
会場には、インスタレーションや写真作品、VRデバイスや接触センサーを用いた体験型の作品など、多種多様な合計10作品を展示しました。
また、会場内の作品の配置だけでなく、照明や会場設計にも力を入れました。
おかげさまで、今回の制作展では、学内者だけでなく、研究者や企業の方、アーティスト、大人の方から小さなお子様まで、延べ905名の方にご来場いただきました。展示作品について様々な方と議論をし、作品や展示方法についての感想や改善点などのアドバイスなどを多く頂き、大きな学びとなりました。今回頂いたフィードバックは、各々のこれからの制作や研究などに活かしたいと考えています。
加えて、昨年度から「東京大学制作展クリエイターズ」基金が設立され、来場いただいた方々にチラシを配布しました。寄付総額は50万円に達し、多くの方にご支援いただいています。
11月には、よりレベルアップした作品たちを展示する制作展を開催いたしますので、成長した私たちの作品を是非体験しに来てください。
2025年7月4日(金)~7月7日(月) 11:00~19:00
東京大学大学院 情報学環・学際情報学府
東大制作展Beginning来場者(小学生、教員、メディア系・デジタルアート系企業) 905人
https://www.iiiexhibition.com/
執筆者: 鎌谷一生(制作展プロデューサー)
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