空気で動くやわらかいロボットを作ろう!

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空気で動くやわらかいロボットを作るワークショップを開催しました。柔らかい素材を用いて自らアクチュエーターやロボットを作ってみることで、構造と動きの関係を理解し、新しい動きを創発できる体験をするのが目的です。このワークショップは、JST ERATO 川原万有情報網プロジェクトのソフトロボット研究者によって企画されました。二日間に渡り、小学生と中学生の計16人が参加してくれました。

まず、最初はソフトロボットについて東京大学の新山講師から簡単な説明がありました。ワークショップは大きく3つの段階で構成されました。まずは、みんなで同じものを作ってみる。次に準備されている様々な形を作ってみる。最後は自分で設計図を書いて作りたいロボットを作る。それぞれのプロセスの合間には、想像していたのと何が違っていたのか、動きの変化にどんな気づきがあったのかをみんなで共有しながら進めました。これは、研究のプロセスに置ける再現性・新規性という重要なポイントを子供でも体験できるようにした仕組みです。

みんなで同じものを作る段階では、open soft machinesのウェブサイトで公開している空気のパウチモーターを作るためのビデオをみんなで見ながら進めました。動画を見て、全てのプロセスを理解してもらいました。実際作り始める際には、パウチを封じ止めるために熱を加えるシーラーの使い方の注意点などを説明し、各テーブルでは学生スタッフが質問や相談に対応しました。
最初は学生スタッフに相談していた子供達が、どんどん自分で素材を自在に扱えるようになってくる様子が見られました。特に、パウチに空気を入れて縮むタイプを作った際には、パウチでペットボトルを持ち上げるなど、実際その効果を試すことで喜ぶ姿も見られました。

同じものを作った後は、事前に用意した様々なパウチのデザインから好きなものを選んで作ってもらいました。その際に、どのような動きが予想されるのかを事前に研究シートに書いてもらい、実際動かした時の動きがどう変わるのか、その原因や応用方法について共有しました。子供達は、自分が作りたい形をいくつか複数試しながら構造から生まれる動きを楽しんで調べる様子が見られました。

最後はいよいよ個人が作りたいロボットを考えてもらいました。最初はどのようなロボットにしたいかをKeywordから考えてもらいました。必要に応じて方眼紙に自らイメージ図や設計図を描く姿も見られました。学んだ構造をうまく組み合わせたり、全く新しい構造を試しながら自分で動きを発見していくなど、みんな夢中になって作り続けました。

みんなで発表会を行いました。どんなロボットを作ったのかというコンセプト、そのために工夫したこと、難しかった点、そして実際みんなの前で完成作品の動きを見せてもらいました。何人かは未完成のものもありましたが、きちんと作りたいモノとそれを作る過程に置ける試行錯誤を学びながら、とても楽しめたというコメントが多かったです。子供達と一緒にみんなで柔らかい構造の新たな動きを発見すると共に、作って発見する過程を楽しむ姿が多く見られ、大変有意義な場となりました。

やわらかいロボットの製作方法およびWS作品の写真は、open soft machinesのサイトでご覧いただけます。
(web) http://opensoftmachines.com

日時

2018年8月18日(土)、19日(日) 13:00-17:00

主催者

JST ERATO 川原万有情報網プロジェクト

参加者

小学生1年生〜中学生1年生 16名

関連URL

http://opensoftmachines.com/2018/07/summerws/?lang=ja

執筆者: ソン ヨンア(東京大学)



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