ゲームデザイン論(講師:岡本吉起 先生)

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中山未来ファクトリーでは,2020年度春学期の全学体験ゼミナールとして,「ゲームデザイン論〜先端技術が生み出す新しいあそび〜」という,大学1・2年生向けの講義を実施しています.

4月28日と5月12日は,ゲームプロデューサーの岡本吉起さんをゲスト講師としてお招きし,講義を行なっていただきました.

岡本さんは,公益財団法人日本ゲーム文化振興財団で代表理事を務める他,OKAKICHI SDN. BHD.の取締役としてマレーシアを拠点にゲーム開発に携わられています.

「ストリートファイターII」や「バイオハザード」などの著名なゲームを生み出し,現在はゲーム開発会社を設立して活躍されている岡本さんの観点から,ヒットするゲームを生み出すために重要なポイントや,ゲーム作りにおける組織論について,ご紹介いただきました.

様々なゲームが世に出ている中で,新しくゲームを作って人気を得るにはどうすれば良いのか?ということについて,ゲームデザインやマーケティングの法則について自身の体験談などを交えてお話いただきました.また,岡本さんが手掛けたゲームの1つである「バイオハザード」を例に取りあげ,このゲームを作った動機,プレイヤーにドキドキ感を味わってもらうための工夫,このゲームが欲しいと思わせるために行ったマーケティング戦略などの具体的なお話もしていただきました.

ゲームプロデューサーとして,様々な組織で著名なゲームを生み出してきた岡本さんが語る,チームの作り方の話には説得力がありました.
多くのことを満遍なくこなすよりも,ある一点のみ突出したスキルがある人を大切にしていることや,チームメンバーが組織の中でどれだけ重要なポジションにいるのかを伝えているというお話から,いろいろな人のパワーを必要とするゲーム作りにおいて,いかに組織づくりが大切かということが伺えました.
ゲーム制作や,業界への就職に興味を持つ学生たちにとっても印象的な話だったのではないかと思います.

講義の合間や終了後には,slidoというWebサービスを活用し,学生からの質問に回答していただきました.
活発な質疑が行われ,講義の時間が終了した後にも残って質問をする学生もたくさんいました.

今学期の講義は,新型コロナウイルス感染症拡大の影響で完全にオンラインで実施することとなり,講師と学生が直接対面することはかないませんでしたが,岡本さんにはマレーシアから講義を行っていただいたり,zoomのリアクションボタンやチャット,slidoを使ってコミュニケーションをとるなどの,オンラインならではの講義の仕方が実現できたように思います.

日時

2020年4月28日(火),5月12日(火) 16:50-18:35

主催

東京大学情報学環中山未来ファクトリー

参加者

大学生 53名

関連URL

ゲームデザイン論Webサイト:
https://sites.google.com/view/gamedesign2020/

岡本吉起さんYouTubeチャンネル:
https://www.youtube.com/channel/UCjuSyACqtoJEm3A1X87Zi6Q

執筆者:阪口紗季(東京大学大学院情報学環・特任研究員)



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