東京大学 本郷キャンパス 情報学環本館地下1階
東京大学情報学環 オープンスタジオ
ゲームデザイン論 2022 (講師:松田白朗 先生)
アーカイブ 2022年05月13日(金)
中山未来ファクトリーでは、2022年度春学期の全学体験ゼミナール「ゲームデザイン論」という大学1・2年生向けの講義を2019年度から実施しています。これまでCOVID-19感染症対策からオンラインで実施してきましたが、今年度は対面で実施しています。
4月28日・5月12日は、ゲームプラットフォーム開発のエンジニアである松田白朗さんをゲスト講師としてお招きし、講義を行っていただきました。
松田さんは、Google社にてストリーミングゲーム・プラットフォーム「Stadia」のエンジニアとして担当されている他、過去にはXboxやDreamcastなどのハードウェアの開発に携われていました。
松田さんの2回の講義では、ゲームに利用されるハードウェアの仕様の変化を軸にしながら、表現やユーザの体験の変化・拡張について講義していただきました。
1回目の講義では、ゲームコンソールのビジネスモデルにはじまり、初期の家庭用ゲームコンソールから最新のゲームコンソールに至るまでのハードウェアの進歩と、画面解像度とハードウェアの処理能力に合わせた3Dモデリングによる高画質なゲーム画面に関する講義が行われました。その中でもうまく行ってその後のハードウェアの設計に継承されていった技術やうまく行かずに淘汰された技術に関する事例を挙げていただき、ゲームコンソールの開発がパーソナルコンピュータやスマートフォンの開発に同じように、技術の進歩に呼応しながら進んでいったことを分かりやすく講義いただきました。
2回目の講義では、現在ゲーム業界の主流となってきているスマートフォンを挙げながら、ゲームが自宅などの特定の場所で需要されるものではなく、生活の一部の中に組み込まれていることが示されました。また、メタバースやNFTなどの現在構想が実現しつつあるテクノロジーについても紹介いただき、テクノロジーを介して現実空間と仮想空間を結びながら、これまでよりも人の身体に直接関わる新しい体験を検討していかなければいけないことについて示されました。
主に、テクノロジーの進歩によってゲームにおける体験の拡張に関する事例を軸に講義は進行しましたが、一方でデジタル環境のゲーム環境の変化に応じてルールや体験が高度化することによって、ボードゲームなどのアナログゲームに関しても新しいゲームが現れているんだろうと想像される講義でした。
2022年4月28日・5月12日(木) 16:50-18:35
駒場キャンパス KOMCEE West K402
東京大学 大学院情報学環 中山未来ファクトリー
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