ゲームデザイン論2023(企画実践)

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中山未来ファクトリでは、2022年度春学期の全学体験ゼミナールとして、「ゲームデザイン論」という大学1・2年生向けの講義を実施しています。

6月8・15・22・29日、7月6・13日の6日間は、株式会社オカキチの岡田茂さんによるファシリテーションの元、ゲームの企画を考える体験型講義を実施しました。

岡田さんはゲーム開発会社であるセガ社にてアートディレクターやゲームディレクターを歴任し、マイクロソフト社にてXboxおよびXbox360向けゲームのプロデューサ、プロダクトマネジメント統括を行うなど、ゲーム開発における様々な立場に携わられてきました。現在は、第1回目の講義で講演された岡本吉起さんの会社である株式会社オカキチにて代表取締役をされています。

初回は6日間でどのようなことを進めてもらうのかといった説明と、グループワークでのコミュニケーションの練習として模造紙やポストイットポストイット、タックシールを使った意見の集約の方法を簡単にレクチャーして、チームごとに推しのゲームを決めチーム名を決めていきました。

各チームの推しゲームもバラエティに富みボードゲームやカードゲームのようなアナログゲームからビデオゲーム、スマホゲームなど今時のゲームも含めゲーム好きが多い印象を受けましたが、聞いてみると全くゲームを経験したことがないという学生もいたり、文系理系かかわらず多様なメンバー構成となっていました。

この6日の体験型講義はゲームの企画をグループで考えることですが、その企画をエレベーターピッチ(エレベーターに乗り合わせた相手に短時間で伝えるプレゼン)のような形でまとめて発表をしてもらうことを最終日の目標としています。対象として学部1・2年生向けの授業ですが、最近ではこうしたディスカッション型のグループワークやプレゼンテーションを経験する機会も多いのか、すんなりと導入していく様子が印象的でした。

2日目以降はゲームの企画を立てていくのですが、その方法として企画の面白さを因数分解することを岡田さんより教えていただき「このゲームは面白いんですよ」と一言ではなく分析や説明ができるように各チーム進めていきました。まずはチームの推しゲームを分析してみたり、その要素に注目して新しいゲームを組み立てて行ったりとどのチームも着実に議論を進められたようです。

途中中間発表を挟み、企画の進み具合や困りごとなども全体で共有して、お互いに助言し合ったり、講師の岡田さん、授業に同席する株式会社マーベラスの石動さんからはプロの視点からの鋭いご指摘を受ける機会もありました。

最終日は各チーム企画書をスライドにまとめ発表をしました。発表の仕方もチームごとに特色があり、工夫を凝らした小道具が登場するチームもありました。
各チームとも着眼点はそれぞれ独特で、どの企画も大変ユニークでした。説明をよく聞くと面白そうなことを考えていることは伝わるのですがなかなかその魅力を伝えるのは難しく決裁者に「なになに?もっと詳しく教えて?」と言わせることの難しさが実感できたのではないでしょうか。

今後も色々な場面で第三者に関心を持ってもらったり、自分の取り組むことの面白さを具体的に伝えるということは必ずあるはずなので、そういったときにこの授業での経験が活かされるといいですね。

日時

2023年6月8・15・22・29日(木)、7月6・13日(木) 17:05-18:35

主催

東京大学情報学環 中山未来ファクトリー

関連URL

ゲームデザイン論2023 Webサイト:
https://sites.google.com/view/gamedesign2023/



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