ボードゲーム教室開催&貿易ゲーム体験ワークショップ開催報告

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2023年10月7日(土)〜2024年2月10日(日)の間、隔週で小学4年生から中学生までを対象としたボードゲーム教室をオープンスタジオにて実施しました。
(10月7日、10月21日、12月2日、12月16日、1月20日、2月3日)

本教室は、情報学環藤本研究室の調査・研究「創造性を育成するボードゲーム学習プログラム・カリキュラムの開発・評価」(日本学術振興会科学研究費助成事業)の一環として実施したものです。

10月初旬月に教室参加者の募集を行い、2度にわたってチュートリアルを実施しました。教室には8名のお子様に参加していただきました。

隔週の教室実施時には毎回異なるボードゲームを参加した子どもたち同士で楽しみました。
今後同時に実施したオンラインでのボードゲーム教室参加の子どもたちと参加時の様子などを比較して、実験データを整理する予定です。

また、2024年3月3日(日)にこのボードゲーム教室に参加した子どもたちを対象に貿易ゲームワークショップを開催しました。

貿易ゲームとは、「貿易」を中心に、世界経済の動きを擬似体験することによって、そこに存在するさまざまな問題について学び、その解決の道について考えることを目的としたシミュレーションゲームです。

ボードゲーム教室に参加した子どもたちが学んだことを発揮する場として設定し、午前中にボードゲーム教室に参加した子どもたち、午後に新たに募集した子どもたちを対象に実施しました。
午後の参加者は2月に募集を開始し、定員いっぱいの方から申し込みがあり、最終的に15名の子どもたちに参加していただきました。

今回のワークショップでは、日本ボードゲーム教育協会に所属し、愛知県でボードゲームを用いた教育実践を行っている、坪内康将氏ら2名のファシリテーターを招聘し、貿易ゲームのファシリテーションを行っていただきました。

オープンスタジオでの貿易ゲーム実施は、昨年の実施に引き続き2回目となります。
貿易ゲームでは、全体的なゲームの大枠は決まっていますが、その中で何が起こるかはその都度変化します。
今回は午前・午後で同じ内容を実施しました。

はじめは何をしていいかわからないところから、少しずつ目的に向けて子どもたちが動き出す様子が、午前・午後どちらのグループでも見られました。

貿易ゲームではグループごとでもそうですが、その回ごとに全く違った子どもたちの様子を見ることができます。
今回、午前・午後で同じ内容で実施したにも関わらず、回全体での動きが異なっていて、大変興味深い時間になりました。

貿易ゲーム直後に実施したアンケートでは、「次に参加したらこうしたい」「あそこであのようにしてしまったのが後悔」などさまざまな感想が書かれていました。
また、見学している保護者の皆様からも「普段見ることができない子どもの様子が見ることができた」といった感想もいただきました。

ボードゲーム教室と貿易ゲームは調査・研究の一環として実施しました。
それぞれに参加した子どもたちの様子やアンケート調査、今後のインタビュー調査の結果については、データの収集や分析が終了次第、学会などで発表報告する予定です。

今後も継続して実施していく予定ですので、ご興味・ご関心を向けていただければ幸いです。

<貿易ゲーム体験ワークショップ2023@東京大学 実施概要>

日時

2024年3月3日10:30-12:30、14:00-16:00

主催者

東京大学大学院情報学環藤本研究室

参加者

一般参加親子15組、ファシリテーター2名、学生ファシリテーター3名

関連URL

https://ludixlab.net/

執筆者:財津康輔(情報学環・特任助教)



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