xlab Showcase 2024 “Well-tangled -混淆と調和”

アーカイブ

東京大学筧康明研究室では、研究成果の社会発信の場として、23年度に制作したプロトタイプ作品を集めた「xlab Showcase 2024 “Well-tangled -混淆と調和”」展を2024年3月9日(土)から3月11日(月)の期間で開催しました。

ヒューマン・コンピュータ・インタラクション分野の工学研究やメディアアートを軸とする筧康明研究室による今回の展覧会では、異なる要素が複雑に絡み合い(tangled)ながらも、より良い調和を生み出すプロセスを探求する「Well-tangled -混淆と調和」というテーマを設定しました。人間中心の視点を超え、物質的な特性や予測不能な要素にも焦点を当て、異なる存在が共存するバランスの取れた状態を模索するものです。 展示には、センサーやディスプレイからテキスタイル、絵画、植物、流体、家具に至るまで、会場に並ぶ幅広い研究プロトタイプや作品を通して”Well-tangled”を体感し、テクノロジーや表現についてのアイディアや議論が広がる場となることを目指しました。

会期中には、学内外の研究者やアーティスト、デザイナーの方々をはじめ、家族連れや企業の方まで、多くの方々にご来場いただきました。展示作品のみならず、その背景にある研究に対しても様々な感想やアドバイスを頂きながら意見交換をすることができ、学術的な視点とアート表現としての実践を結びつける場として、研究室の情報発信と社会への還元を行う貴重な場となりました。

今年度は、独自性ある会場の環境を活かし、スタジオを一巡するように組まれた展示台を導入することで、作品と会場が一体化し自然に対話が生まれるような設計を試みました。また、昨年度同様に屋外スペースも利用し、実環境の特性を活かした空間に調和する作品展示を行うことができました。展覧会をデザインする上での学びを得つつ、日常の研究活動を多様な視点から捉え直す良い機会となりました。

主催

東京大学大学院情報学環筧康明研究室

会期

2024年3月9日(土)- 3月11日(月)

会場

東京大学情報学環オープンスタジオ(中山未来ファクトリー)

詳細

https://xlab.iii.u-tokyo.ac.jp/showcase2024/

執筆者:香川舞衣(東京大学大学院学際情報学府博士課程1年)



アーカイブ一覧へ