2024年8月7日、オープンスタジオにおいて中山隼雄科学技術文化財団主催の「夢のゲーム」表彰式が行われました。

同財団では2013年から「様々な社会的課題をゲームの面白さや手法を使って、みんなでゲームを楽しみながら協力して解決していけるような新しいゲーム＝【夢のゲーム】」のアイデアを募集しており、この度は今年度入賞者への表彰式が実施されたものです。

当スタジオでは中山隼雄氏および中山隼雄科学技術文化財団からのご寄付により「人間と遊び」をキーワードにした「中山未来ファクトリー」プロジェクトに取り組んでいますが、その場所にこうして未来への夢にあふれたゲームのアイデアをお持ちの方々が集って下さったことはとても象徴的であり、同財団との新たなコラボレーションの可能性を感じる機会となりました。

今年度の表彰式には、283件の応募から入賞した26組中21組が参加されました。

受賞者の年齢層は下は小学生から上は社会人まで非常に幅広く、解決を目指す社会的課題もとても多様なものでした。従来は実装のことを気にせず自由な発想でアイデアを考えてもらうことが趣旨でしたが、実装まで試みた応募もあることから、今回から「実装版」の応募も開始したとのことです。

表彰式終了後に筆者も何人かの受賞者の方から応募の経緯を伺いましたが、もともと自分自身でアイデアを持っていて発表の場を探していたところにこの「夢のゲーム」の情報に出会ったという、内発的な動機を持った方ばかりであったのが印象的でした。

社会課題解決への関心の高さやゲームという手法の有効性が感じられます。

表彰式終了後には懇親会も開かれ、企画委員と受賞者の、および受賞者同士の交流が図られました。初対面にも関わらずすぐに友達のようになった受賞者の方々もいたようです。こうした「場」から、新たなつながりやアイデアが生まれていくのかもしれません。東京大学にもそうした「場」になり得る当スタジオがあるということを皆様に覚えていただき、また何らかの形で東京大学に戻って来ていただければ幸いです。