ワークショップ「高校の未来を即興で演じてみよう」

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2025年7月12日、筑波大学附属駒場中・高等学校の生徒約20名が本郷キャンパスを訪れ、「課題研究」と呼ばれる探究学習の授業の一環として、「高校の未来を即興で演じてみよう」と題したワークショップが実施されました。

ワークショップではLARP(Live Action Role Playing)という方法を使いました。LARPとは、参加者が物語の登場人物になりきって即興で演じる体験型のゲーム、いわば「ごっこあそび」です。例えば、ホラー映画の世界、西洋中世ファンタジーなど、現実世界とは違う物語世界に没入していくことを楽しむ遊びとして、世界中で楽しまれています。

元々は遊びとして普及していたLARPですが、近年は政治や教育、デザイン分野での活用が広がっています。新しいテクノロジーによって作られうる未来を想像したり、ある政策が普及した世界を想像したりして、その可能世界を生きる人の行動を演じる。そのことで、議論や対話だけでは捉えきれない視点や論点を見つけて、現実世界にフィードバックしていきます。

今回のお題は「変革の中にある2XXX年の学校説明会で実施されたOB座談会」。参加者は、参考資料としてAIが過去の資料や未来予測をもとに生成した「未来の沿革」を用い、未来のOBを演じました。グループごとに未来のイメージを共有した後、即興で座談会を上演し、最後に全体で振り返りを行いました。

AIが色々な場面で使われている高校、様々な世代が入学するようになった高校、教室がなくなった高校、教員がいなくなった高校。即興で様々な未来を演じることで、未来の高校の学校の様子、生徒の活動、そこで起きるトラブルを発見していきました。今後は、ワークショップで得られた知見をもとに、改めて未来の高校像を探索して、実際の演劇の公演を作り上げていきます。

日付

2025年7月12日

主催

筑波大学附属駒場高等学校 国語科

執筆者

中條麟太郎(学際情報学府苗村研究室 博士1年)



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